里山の危険を知る 

健康長寿の為に里山を利用するには暗黙の里山のきまりに従わねば思わぬ事態になりかねません

環境変化に伴う気が付きにくい危険性を、そして気が付いてはいるがなおざりにしてしまってはいけない

危険行為を経験談を交えて書いていきますので常に頭に入れておくようにしましょう。

いつだったか海外や北海道あたりでのニュースとして観光客がひぐまに近づき写真を撮っている姿に

非難が集まっていました これは野生のヒグマですから動物の側が考える距離より近づき過ぎている

と言う事です。野生動物の行動は千回に一回は予想外の行動をするのですそこで体重が人より重く

するどい武器を備えているのですからおおめの距離をとるのが大切です そう私だったら ひぐまを対象

の場合写真が撮れる距離などは論外で肉眼でぎりぎり見えるくらいが 安全距離でしょうか。

ヒグマが好きで写真を撮りたいのですが軽率な人の行動でヒグマが極悪動物にされてしまうのをなにより

嫌ってのニュースですよね。ひぐまを入れての自撮りなど「私は思考力欠如のバカ者ですよ」を証明して

いるに他なりません。里山は人と動物の生活圏の重なる場所なので危険もありますが知識があれば楽し

くもありますね。なんと言っても山での危険は滑落、遭難、猛獣や毒者との遭遇これらは命にかかわり

ます単独行動ならなおさら 足をくじいただけで山を下りられません気をつけるのはここなんです。

 

  滑落注意                                                                   

滑落ですが高所登山などでの超細尾根やら岩壁登坂などでは落ちても仕方ないと思います

その危険を楽しんでいるんですから一方里山散策といえども下草モサモサで先が見えない

ってのも良くあることです 昔、マンガン炭鉱だったらしく縦穴がポッカリなんて所まで

あるので危険きわまりない 一歩づつ足の置き場を見ながら歩くのが基本です走る飛び降りる

は禁物ですね 次の足の置き場に枝が見えたらその横に足を置くのはもう当たり前にしましょう

 

やってるよ!と言うかもしれませんが疲れてきたり下りで勢いが付いている時こそその癖が

出ないと滑って転んでと 余計に体力とケガのリスクを高くしています テコになっている

枝が跳ねて目に泥や腐った木片が入るなんてざらです 大木の上に足をついて受身も取る暇もなく

背中から落ちた事もありましたピンの付いた防寒長靴を履いているにもかかわらずです 目には

見えませんでしたがアリなどに侵食され厚い皮の下は剥がれていて浮いた状態だったんですね

 

落ちた所に突き出た所が無かったのは幸いでした 平らな水が流れている所に次の一歩を置いた

とたんに目にも留まらぬ速さで転んで 持ってた枝撃ち釜の刃が上を向いており左手の指を4本

切った事がありました これもピン付きの長靴を履いていての事でした 後で考えても何故滑っ

たか解からないほどですが ちょっと体重移動点がずれていただけでしょうけど左右に1m迂回

すれば指の筋を切る事はなかったはずですし 刃むきだしの鎌を持たなければと反省しきり(>_<、)

イノシシの歩き方は自分が重いのを知っているし毎日滑っているのでしょう

目の前の一番低い所へ足を付きます これを癖にしてかしこく見習いたい所です。

 

そして山での帰れなくなる最大の原因はケガですね 下界で普通に存在する助け合いの精神

ですが通用しませんね 人が居ないのが山ですから1m落ちたらねんざくらいでしょうが

相当時間痛さとの対決になります 2m落ちると打ち所によっては骨折 絶対帰れません 

鋭い所へ落ちたら絶対帰れません 大きな岩が重なっている所 ガレ場と言って小さな石が

崩壊してアリ地獄みたいな 要は難所は迂回する! 簡単な事ですが押し通してしまう

大切な事です 野生動物はみんなやっています少しのケガで食えなくなってしまうからです

そこへ住んでいるやつを見習う事は大切です。以上は遭難の原因にもなる事でした。

  遭難注意                                                                   

山菜は下ばかりではなく上の木の芽なども見ますのでそうでもありませんが きのこ採りで地面ばかり

目をこらして見ているうちに小さい出尾根を超えたと思っていたら大尾根だったりして

またそこがH型の尾根だったりしたら もう大変 どこがどこやらそして足が終わりに近い(歩く

スタミナ)としたらやばいです そうゆう時こそ自分の足跡を追って逆戻りし完全に解る所

まで行く事です 大尾根を越えて降りたらもう引き返せないし知らない山なので滝で大回りや

崖で大回り 里まで長すぎる道のりなど車を置いた所まで戻るにとんでもなくお金がかかります

実は猟師時代私がやらかしたエピソードですがその時は犬は連れてるわ 猟銃は持ってるわ

知らない土地だわ 周りは暗いわで大変でした この話はプロフィールの最後で少しかじっておきます

興味があったら見てください。そしてこの最後に里山といえども戻れなくなって暗くなって

しまったら勇気を出してその場で夜を明かす決断をしてください 眠れなくても明日家で

寝ればいいんです うとうとしてもいいんです 岩陰やらで火でも起こし明るくなるのを

 

待ちましょう 大切なのは疲れきらない さまよわない 家に無事で帰る事が最終目標ですね。

本州では夜だからといって獣は襲ってきません 近くへ来て大声で鳴くのはシカくらいです。

夜 怖かったら木の枝で太さ15cmくらいの木を叩いていると周りが静かなせいかかなり

大きな音が出ます ケモノとしてはあまり聞いた事のない音なので絶対近づいては来ないでしょう

空にしたペットボトルをペコペコやるのもいいかも知れませんね。

 

私が里山へ行く時はリュックは持ちません 作業用ズボンには左右のモモ当たりに大き目のポケットが

あり左は500ccの水ペットボトル右は丸めた買い物袋大小2つ 普通のポッケには小銭、携帯電話、

        ふえ(軽いしもしもの時には体力を使わずに合図が送れる優れ物)腰には猟師時代の

 山刀ふくろナガサ

        ふくろナガサ(マタギが対クマ用で持ち歩く持ち手が袋状で、持っている杖を差し

        込めば槍になるという山刀)上着は冬は純毛肌着に純毛シャツ 天気を見誤って

        突然の雨や雪でも少しならはじくし歩っているうち着乾かし出来て濡れても防寒

        効果があるんですね その他の季節は歩っていて暑くなったら前をはだけられる

        様にボタンやチャック止めのシャツに薄い前チャックのヤッケ的な物を着る靴

        はもちろんピン付き防寒長靴。防寒になっていると厚いのでまむしなどでも

        牙が通りにくくスネなど倒木や岩に当たっても保護効果が高いです ピン付きで

        ないととても疲れます前日に濡らしてしまった時などハイキングシューズなど

        履くと疲れるのが良く解かりますし確かに良く滑ります ピンつきの足袋も

        ありますが軽いのはいいのですが足首の安定が無く軽くても結局疲れますし防寒

        長靴の方か断然安心感があります 今は値上がって15000円もしました

        以前は振り返ると20年も前になってしまいましたが8000円くらいでしたが1年で

        2足くらいダメにするほど歩きましたのでひざも壊れるのは仕方ないのかも知れ

        ません 今は里山散策なのでこの靴を10年もたせるつもりです いや毎日行く

訳ではないので20年もたせたいw

編み上げの合成皮革ピン付き長靴でもいいのですがもっと高いでしょうね それに足に慣れる

まで何年か半年かかかり しっくり慣れれば最高の履き心地になるでしょうが変に足首とか癖が

付いてしまうと足首を支えられなかったりするのでそれならすぐに履き脱ぎ出来る防寒長靴が

良いと結論が出てしまっているのでした。話は逸れにそれましたが服装も山では大切ですね。 

  野生動物系注意                                                                   

次はその獣に付いて この分野は長い間の猟師経験で豊富なノウハウがあります 山で危険視

されがちなのはクマの襲撃ですが確かに本州唯一の猛獣でしてそれが山ですと檻もなく

放たれています クマ猟では何度も目前で立たれて脅しを受けました しかし襲ってきた事は

ありませんシシもシカやカモシカも それは運とかではなく緻密な自然の計算の中で決まる

と思われます詳しくは左メニューの山の住人で述べるとして突然出くわすのでなければ 

ザマに警告の鈴でも付けておけば 相手の方が耳も鼻も断然上なので接触する事はないでしょう

もしものそんな場合 に付いても山の住人で書いておきます 猛獣でもルールを忘れないで

動物目線での適当な距離をおけば クマの庭を通ってるのが見つかってしまってもこころよく

通してくれるでしょう。

 

 

マムシ

  毒持ち生物系注意                                                                   

                 そしてやっかいなのが毒持ちやつらですね。猛毒で命にかかわるのはマムシを

       筆頭にヤマカカシ キイロ アシナガバチ アシナガバチ、セアカゴケグモ マダニ

       アニサキス ツツガムシ 軽毒にデンキムシ ドクガ 白っぽいカレハ ドクガ 身近で

       やばいのがマダニですがこれに付いては「山の住人」の所で詳しく書いておきますので

       ご覧ください。植物では トリカブト 軽毒にウルシ 菌類は多いですね 真っ赤な

       カエンタケ コレラタケ ツキヨタケ タマゴタケモドキ(汚黄土色たまご殻あり)

       クロタマゴテングタケ シロタマゴテングタケ ドクツルタケ イッポンシメジ 

       クサウラベニタケなどいずれも猛毒で赤○3個のやつらです 詳しくは「山の掃除屋」で

猛毒は全て挙げておきますのでそちらをご覧ください

前記でキイロアシナガバチはしつこい性格らしく山のゴミを掃除中の事です 手を刺された

と思ったので藪から目の前の道路へ走り出てそのまま走りながら後ろを振り向いたら 3匹

くらいのキイロアシナガバチが猛然と追いかけて来ているのが見えたのでスピードを上げて

振り切ったのを覚えています60mくらい走ったでしょうか まさかと思って振り向いて良

かったですよ けつまずいて大勢に刺されたらと思うと恐ろしいこってすw

トリカブト

 

とまぁ危険がいっぱいの里山ですが知っていればなんて事ないし リスクを下げたいなら林道で

車を降りたら林道沿いに森林浴兼散策しながら運動をするのが良かろうかと思います 夫婦づれで

そうゆう方達はたくさん見かけますがそれでも行かないより断然いいw

山菜もキノコも食べる時には流水で気が済むまで洗ってください気持ち的にはたわしでごしごし

したい所ですが崩れて消滅しますからそこは適当にと。 理由は昆虫の卵 回虫 線虫の卵 菌や

ウイルス(宿主からのフンで汚染された土壌などを動物が徘徊し付着)がないとは言えないからです

詳しくはメニューの渓流の者たちで 述べていますのでご覧ください。

ゴミを持ち帰るのは言わなくても当然の事ですね ゴミを捨てる人は山を仕事場にしていたり 山道で

車を止め休憩や仕事をさぼっている方 わざわざゴミを捨てに来る確信犯などですけどその人達にも

山は美しい所と自覚してもらいたいものです。